ガンビアから来ていたファトゥマタ、歩行が再び可能に!

ドイツ国際平和村は、第19回目のガンビア援助を実施しました。

2023年11月末、ガンビアの首都バンジュールにて、心温まるシーンがありました。1年半、家族と離れていたファトゥマタが、帰国を待ち焦がれていた父親のもとへ自身の力で歩いていったのです。安堵と喜びに溢れた父親は、彼女をしっかり受け止めました。ファトゥマタに同行して、ガンビアに現地入りしたスタッフにとって、感動的な瞬間でした。2022年4月、ファトゥマタの父親が彼女を抱きかかえながら、空港内の建物にやってきました。珍しい先天的な要因で彼女の足は腫れあがっていました。腫瘍は胸から腹部、そして右足にまで広がり、歩行は困難でした。頻繁に血栓ができ、彼女は毎日激しい痛みに悩まされていました。母国ガンビアでの治療は不可能で、右足の切断しか解決方法はありませんでした。

ファトゥマタは特例ではありません。ガンビアには、適切な治療を受けることができないため重症化してしまったケガや病気を抱えた子どもたちがいます。この国の医療インフラは不安定なままです。高温多湿の気候と栄養不足よって、マラリア、結核、皮膚感染症、下痢や喘息といった症状がより頻繁に発症します。「面会で出会った子どもたちの多くが、医療者による確実な診察を一度も受けたことがありません。この状況は、この国の経済や社会情勢によって悪化の傾向にあります。」と、ガンビアに向かったドイツ国際平和村スタッフ、ライサ・ノイマンが報告します。「裕福な家庭は、健康保険に加入しています。治療の機会が提供されていても、家族の資金状況によって医療を受けられない子どもたちがいるのです。」

今回初めて、ガンビアの首都だけでなく、地方にも向かい、ケガや病気を抱えた子どもたちと面会しました。首都バンジュールは西部の大西洋岸に位置し、観光業もさかんですが、東部の陸地に入っていくと農業によって生計を立てている人々が多くいます。森林火災、干ばつ、イナゴの疫病、洪水といった災害が、既に困難な状況にある人々の生活環境を圧迫しています。地方に住む4分の3の国民が、貧困と空腹に苦しんでいます。5歳以下の5人に1人が低体重児です。ガンビアの不安定なインフラ状況改善のため、国際的な支援は必要です。

2012年以来、ドイツ国際平和村は、ガンビア現地パートナー団体「Project Aid The Gambia」と協力して、ファトゥマタのように、ケガや病気を抱えた子どもたちに医療治療の機会を提供しています。複数回の手術と日々のリハビリを経て、現在、ファトゥマタは松葉杖をつきながら再び歩行できるようになりました。

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