アフガニスタンへ現地入りしたスタッフからの報告

2023年9月30日(土)から、ドイツ国際平和村スタッフのビルギット・ヘルムートとクラウディア・ペップミュラーが、ジャーナリストのヤン・イエッセン氏とシュタイネン-ペルシュケ医師とともにアフガニスタンに現地入りしています。カブールでは、ケガや病気を抱えた子どもたちとその家族が、スタッフとの面会を求めて待っています。11月6日からも再度カブール入りし、子どもたちの渡独最終準備を進めています。以下、現地入りスタッフからの報告です。

【2023年11月12日 アフガニスタン・ジャララバード】

先ほど、ジャララバードからカブールに戻りました。ジャララバードの社会福祉事業「マラストゥーン(平和のための共同体)」を訪問していました。自らの力で生きていく術を持たない孤児や母親家庭が生活しています。ドイツ国際平和村は、ジャララバードのマラストゥーンに、井戸を構築したり、子どもたちの遊び場の整備、キッチンや衛生設備のリノベーションなど、人々の要望に応え支援してきました。

このリノベーション工事に並行して設立された温室の様子も見ました。女性たちはキュウリを栽培し、この温室を大切にし、丁寧に使用しています。人々の目が輝いていて、こちらも嬉しくなりました。

【2023年11月9日 ドイツ・デュッセルドルフ空港、オーバーハウゼン】

アフガニスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギスからの合計91人の子どもたちが、デュッセルドルフ空港に到着しました。長旅の疲れはありますが、ドイツ国際平和村施設で、スタッフやボランティアに迎えられ、到着したことにほっとした様子でした。

この場をお借りして、今回の援助飛行の実現に様々な形で支援してくださった方々にお礼申し上げます!

【2023年11月9日 アフガニスタン・カブール】

今日は、心が動く瞬間が多い日でした。早朝、アフガニスタン赤新月社の中庭では、渡独する子どもたちと涙ながらに別れを惜しんでいる家族がいました。子どもたちは、タジキスタン、ウズベキスタン、キルギスの子どもたちとともに、デュッセルドルフ空港に到着しました。

カブールを出発し、ドイツに向かう子どもたちがいる一方で、治療を終え帰国した子どもたちと家族の再会の場面では、喜びの涙が見られました。

【2023年11月8日 ドイツ・オーバーハウゼン、デュッセルドルフ空港】

アフガニスタン、キルギス、ウズベキスタン、タジキスタンの子どもたちが、もうすぐ家族に会えます!ほぼ4年ぶりに、同時帰国がかないました。ドイツ国際平和村がチャーターした飛行機に乗り込み、それぞれの兄弟、両親、親族の待つ母国に帰っていきます。

【2023年11月8日 アフガニスタン・カブール】

ドイツでの治療が終わっていない子どもたちは、母国の家族や親族に絵を描いたり手紙を書いたりします。ドイツから持ってきたその手紙と子どもの写真を、現地パートナー団体のオフィスで家族に渡しました。家族は写真にキスをしたり、絵を抱きしめたり・・・ 家族は、家族写真などを用意していました。それらをドイツへ持ち帰り、子どもたちに渡します。

【2023年11月7日 アフガニスタン・カブール】

ドイツ・オーバーハウゼン市にあるドイツ国際平和村の施設とアフガニスタン赤新月社のホールで、子どもたちの名前が響き渡っています。平和村施設では、治療のためドイツに来ていたアフガニスタン、タジキスタン、ウズベキスタンとキルギスから子どもたちの名前が読み上げられました。あと1回寝て起きたら、もうすぐ家族と会えます!施設内の食堂が拍手喝さいでにぎわいました。アフガニスタン赤新月社のホールでは、ドイツ行きが決まった子どもたちの名前が読み上げられました。

このアフガニスタンの子どもたちのドイツ行きの準備のため、再度カブール入りしています。骨髄炎を抱えた子どもたちの多くが、私たちが10月初旬にカブール入りした時に替えた包帯をつけたままでした。医療の崩壊、医療物資の不足を物語っています。

 

【2023年10月10日 アフガニスタン・カブール】

アフガニスタン・ヘラート州での震災によって、現在まで、3000人もの死者が出ています。生き残った人々にとってもさらなる困難が待ち受けています。ドイツ国際平和村は、医薬品などの物資を送る手配をしました。被災地に今日の午後、届く予定です。

写真:ARCS

【2023年10月8日 アフガニスタン・カブール】

アフガニスタン西部のヘラート州。2023年10月7日の朝、一連の地震がこの地域を襲いました。 少なくとも100人の死者が出ています。ドイツ国際平和村現地パートナー団体であるアフガニスタン赤新月社のスタッフが、生存者を瓦礫から助け出しています。カブールでは揺れは感じませんでした

アフガニスタンは自然災害に繰り返し悩まされています。 昨年、南部の地震で1000人以上が死亡し、深刻な洪水で何百人もの人々が亡くなりました。この国の人々が耐えている苦難は想像を絶するほどです。

文章:ヤン・イエッセン

写真:ARCS

【2023年10月6日 アフガニスタン・カブール】

このカブールにあるパン屋は、毎日2000個のパンを焼いて販売しています。この窯はガスで加熱されます。

子どもたちの面会の書類には、やけどの原因として「オーブン」と記録されることが多いです。その「オーブン」とは、写真にあるような窯に類似するものです。

【2023年10月5日 アフガニスタン・カブール】

骨髄炎を抱える子どもたちは多く、長期的な視野で、その子どもたちを治療する方法を確立していかなければなりません。数年前から、ドイツにおける無償の治療件数も減ってきています。経済的な理由から、多くのクリニックは存続の危機に瀕しています。

前回アフガニスタンに現地入りした際、カブールの病院を訪問し、子どもたちの手術治療が可能かどうか検討していました。

今回、ポジティブな報告があります。先日、2人の子どもがカブールのクリニックにて、手術を受けました。昨日は、骨髄炎に苦しんでいる12才のハビブラの手術に、シュタイネン-ペルシュケ医師とイエッセン氏が立ち会いました。国際的な現場で外科医として研修を受けたハイダー医師が実施したこの手術に、シュタイネン-ペルシュケ医師がアシスタントとして入りました。

ハビブラの家族は大喜びでした。治療のために離れ離れにならなくて済み、治療費の心配をしなくてすみました。彼らは日々の生活を送るだけで手一杯なのです。

今日、2人の子どもを訪問しました。術後経過はとても良いようです。

【2023年10月1日 アフガニスタン・カブール】

現地入り二日目の今日も、現地パートナー団体の面会会場には常時人が集まっていました。9月30日の活動を終え、面会場所の扉を閉めたのは、今朝4時半でした。そして、8時半にはすでに現地パートナー団体の敷地に人々が集まってきました。今日も長い1日になりそうですが、子どもたちの家族が抱える困難に比べれば、大した苦労ではありません。集まってきた家族の中には、8日間かけてカブールまで到着した家族があります。そして、何時間も面会の順番が回ってくるまで待機します。彼らの忍耐と根気には敬服します。家族の中で最年小の子どもたちも忍耐強く待っています。

【2023年9月30日 アフガニスタン・カブール】

今朝からアフガニスタンの子どもたちを治療援助するため、活動を進めています。ドイツで治療の機会を提供するだけでなく、アフガニスタンの首都カブールで、手術治療が可能な子どもたちとも面会していきます。

現地の状況は想像していた通り悲惨です。前回のカブール入りの際、11月に予定している援助飛行でドイツ行きを決めた子どもたちと再度面会する予定でしたが、今日だけでも300家族が面会にやってきました。すでにドイツに連れていける数以上の子どもたちと面会しました。骨髄炎を発症している子どもたちの状況は特に悲惨です。家族からは、子どもの治療のためのお金がないと聞き、心が痛みます。痛みをやわらげる薬さえ手に入れることができないのです。

【2023年11月12日 アフガニスタン・ジャララバード】

先ほど、ジャララバードからカブールに戻りました。ジャララバードの社会福祉事業「マラストゥーン(平和のための共同体)」を訪問していました。自らの力で生きていく術を持たない孤児や母親家庭が生活しています。ドイツ国際平和村は、ジャララバードのマラストゥーンに、井戸を構築したり、子どもたちの遊び場の整備、キッチンや衛生設備のリノベーションなど、人々の要望に応え支援してきました。

このリノベーション工事に並行して設立された温室の様子も見ました。女性たちはキュウリを栽培し、この温室を大切にし、丁寧に使用しています。人々の目が輝いていて、こちらも嬉しくなりました。

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