アンゴラへの援助

コロナ・パンデミック禍のアンゴラ援助飛行

2020年11月3日(火)、アンゴラから治療のためドイツにきていた子どもたち39人が、ドイツ国際平和村がチャーターした航空機で、ようやく家族の待つ母国に帰国することができました。今回はコロナ禍ということもあり、帰国がいつになるかわからない、長い数か月間でした。今回、帰国できた子どもたちの中に、9歳のトゥピーがいました。彼女は、アンゴラでやけどを負い、重度のケロイドを抱えドイツにやってきました。工作したり、鉛筆を持ったりといった日常の動作はトゥピーにとって、簡単なことではありません。しかし、手の可動域を以前の状態に近づけるための治療やリハビリ、それに母国で今後も生活していく機会を、トゥピーは手に入れました。絵を描いたり、工作することを彼女は夢見ていました。その夢が治療やリハビリのおかげで、実現したのです。今まで、子どもらしい遊びをあきらめていたトゥピーがようやく子どもらしく過ごせるようになりました!

今回帰国した子どもたちの中には、以前、重度の骨髄炎を抱えて子どもたちもいました。彼らも、治療を終え、無事に帰国できました。骨髄炎は、軽度のケガなどが適切に治療されずに発症し、そのまま炎症を治療しなければ、敗血症に至る場合もあります。

チャーター機がドイツを飛び立ってから2日後の11月5日(木)、その復路便に乗って、14人の子どもたちがアンゴラからデュッセルドルフ空港に到着しました。この子どもたちは、以前ドイツで治療を受けたことがあり、後続治療を受けるために渡独しました。再渡独は予定されていたことなのですが、コロナ・パンデミックにより、今年の5月以降、子どもたちはドイツでの治療を待つしかなかったのです。

「治療を終えた子どもたちが帰国でき、ようやく家族に抱きしめてもらえたことは、私たちにとって、もちろん嬉しいことです。一方で、アンゴラやアフガニスタンなどの国々で、ケガや病気を抱えた多くの子どもたちが、コロナ・パンデミックの初期から、私たちの支援を待っている現実があります。現在は、この子どもたちに、ドイツでの治療の機会を提供できずにいます。私たちにとって、大変苦しい現実です。後続治療のために今回14人が渡独できたことで、一歩前進しました。ただ、世界中でのコロナ危機と危機が及ぼす影響は、人道援助活動にも試練をもたらしています。」と、今回の援助飛行に同行したドイツ国際平和村代表、ケビン・ダールブルフが言及しました。

今回も、アンゴラに帰国する子どもたちと同行するスタッフのCovid-19検査が、エッセン大学病院ウイルス科の協力のもと可能になりました。子どもたちの空港までの移動を担ってくれたSTOAG(オーバーハウゼン公共交通局)とデュッセルドルフ空港の協力にも感謝します。子どもたちの帰国を自分のことのように願い、応援してくださっていた多くの方々に、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。

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