ドイツ国際平和村医療援助の一例
人間性と医療援助が何をもたらすかを示す一例として、ドイツ国際平和村が受け入れた子ども、アブドゥルのエピソードを紹介します。彼を含め子どもたちの体験は、私たちの心を揺さぶり、感動させます。さらには、ドイツ国際平和村が引き続き活動を続けるモチベショーンと勇気を与えてくれます。
アブドゥルは、アフガニスタンからドイツにやってきました。アフガニスタンでモスク内にいた時、そのモスクが攻撃にあい、両手を失いました。それは、彼と彼の家族の人生を永遠に変えてしまう一撃でした。しかし、アブドゥルはあきらめませんでした。彼は、治療を受けるために、2度ドイツに滞在しました。
2022年、1回目のドイツ滞在時、彼の右手には、クルッケンベルク法を用いた手術がなされました。この特殊な手術(前腕を「はさみ」のような形に成形する手術法)のおかげで、アブドゥルは再び鉛筆を握り、絵を描くことができるようになりました。施術した医師は、フランツ・ヨーゼフ・シューマッハー医師で、彼はドイツ国際平和村が受け入れるけがを負った子どもたちを長年にわたってボランティアで治療してくれています。彼の献身的な活動は非常に貴重です。「この手術のおかげで、アブドゥルは物をつかむことができるようになり、母国での生活において再び可能な作業が増え、将来への展望が持てるようになりました。」と、シューマッハー医師は説明します。
ドイツでの滞在を終えアフガニスタンへ帰国したアブドゥルは、学級で最高の成績を修めました。左前腕の治療の目的で、2度目のドイツ滞在をしていた際、彼は、いつか通訳として働きたいと語りました。また、「自転車のハンドルを掴めるようになって、自転車に乗りたい」と、シューマッハー医師に語りました。シューマッハー医師は、彼の願いをかなえ、左手にも「はさみ」の機能を可能にしました。
アブドゥルは、2回目の渡独治療を終え、2025年初頭に帰国しました。アフガニスタンでの活動において長年パートナーとして協力してくれているマルーフ医師が、アブドゥルとその他の子どもたち19人の帰国に同行しました。治療を通して、アブドゥルの人生にさらに明るい兆しがもたらされました。アフガニスタンで出来ることが増え、それを日々生かしていることでしょう。
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