レバノンに希望を

現地の人道援助団体とノルトライン=ヴェストファーレン州と協力してレバノンへの支援活動を行います。

長年、レバノンは政治的、経済的にも危機的状況下にあります。そして、2023年10月以降、人道危機はさらに深刻になりました。「破壊」を表す写真や全てを失った人々のエピソードには、言葉が見つかりません。停戦協定が結ばれたとしても、この苦しみは想像を絶します。数えきれないほどの子どもたちを含め多くの国内避難民は、レバノン南部にある破壊された家に戻ることはできません。そこには、もう何もありません。

2024年12月初め、ドイツ国際平和村代表ビルギット・シュティフターは、広報スタッフのクラウディア・ペップミュラーとノルトライン=ヴェストファーレン州の州議会議員のノイマン氏とともに、レバノンを訪れました。「国民の窮状は計り知れないほどですが、人々から驚くほどの強さも感じました。」と、シュュティフターは報告します。

2019年の金融危機、2020年の壊滅的な港湾爆発事故、コロナ・パンデミック、そして現在の武力紛争。この国は、過去数年、多くの苦難に耐えなければなりませんでした。「経済危機は、中流階級の人々をますます貧困に押しやってきました。健康保険システムは機能しておらず、医療は富裕層のみ手に入れることができます。」とクラウディア・ペップミュラーが言います。

ドイツ国際平和村は、ノルトライン=ヴェストファーレン州の州政府とレバノンの人道援助団体であるTHIMARと協力して、レバノンの人々への支援を実施することに決めました。「THIMARの人間性あふれる活動に共感しました。この困難な時期にあるレバノンで、全ての国民層の人々に向けて、緊急支援、教育支援、社会開発を行っています。」とシュティフターは言います。

具体的なレバノン支援

1.空腹に苦しむ家庭へのフードトラック

数千人に及ぶ国内避難民やレバノンの山岳地域の人々は日々生きることに精一杯です。トラックで移動しながら、困窮状態にある人々へ温かい食事を提供します。この活動は、THIMARが現地において実行します。「小さな一歩ですが、何も持たない何百もの家族に生きていく上で必要な栄養を届けます。」と、ペップミュラーが言います。

2.やけどを抱えた子どもたちへの支援

ベイルートにあるLibanais Geitaoui (HLG)公共病院は、レバノンで唯一のやけど患者を受け入れている病院です。今までは、小児専用のやけど治療科がありませんでした。ノルトライン=ヴェストファーレン州と協力して、「子ども専用のやけど治療センター」の開設します。「現地には、専門の医師や医療技術者がいます。ただ、子どもたちの治療を行うための資金や物資が必要です。」とシュティフターは言います。

壊滅の中の希望

この2件の長期的な視野での支援と並行して、日常生活に制限がある、特に自閉症の子どもたちへ資金面での援助も実施しました。加えて、鎮痛剤を含め、急性症状の緩和のために子どもたちに必要な医薬品を支援しました。

困苦にかかわらず、人々は希望を失っていません。そのことにシュティフターとペップミュラーは心が打たれました。将来の夢を信じ、自分、家族そしてレバノンの人々のために、あきらめずに頑張っている若者たちがいました。建物は破壊されていますが、レバノンの人々は、将来の希望を失ってはいません。その希望を私たちは支えたいです。」とシュティフターが強調します。

レバノン現地パートナー「THIMAR」、公共病院HLGと、ノルトライン=ヴェストファーレン州の州政府とともに、ドイツ国際平和村は、レバノンの子どもたち、レバノンの未来のために、連帯や希望といったシグナルを送ります!

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