アフガニスタンへ現地入りしたスタッフからの報告

アフガニスタン援助飛行準備 ~現地からの報告~

2024年11月2日(土)より、ドイツ国際平和村スタッフが、ジャーナリストのヤン・イエッセン氏とシュタイネン-ペルシュケ医師とともに援助飛行の準備でアフガニスタンに滞在しています。以下、現地入りスタッフからの報告です。

【2024年11月18日 ドイツ・オーバーハウゼン】
アフガニスタンとその周辺国からの援助飛行でドイツ入りをしていたアフガニスタンのマルーフ医師が治療を終えた9人の子どもたちを連れて、アフガニスタンへ帰国しました。
マルーフ医師は、11月上旬にドイツでの治療が必要な子どもたちに同行し、チャーター便で渡独しました。この2週間、子どもたちが平和村の生活に慣れるよう付き添ってきました。そのおかげもあり、子どもたちはだんだんと新しい環境に慣れてきています。
ドイツ国際平和村は、1987年以降アフガニスタンへの医療支援を続けています。現地パートナースタッフとして協力してくれているマルーフ医師。いつもありがとうございます。
【2024年11月12日 アフガニスタン・カブール】
アフガニスタンとその周辺国への援助飛行が終わりに近づいてきました。治療を終えた子どもたちが母国の家族の元へ帰国し、ドイツでの治療を必要としている子どもたちがドイツ国際平和村の施設に到着しました。アフガニスタンでは、現地でのプロジェクト活動の視察をし、手術プロジェクトも進めています。心配し、期待し、笑い、泣き、驚嘆するという感情があふれた時間でした。この活動をそれぞれの方法で支えてくれたすべての方に、心より感謝申し上げます。この連帯感と一体感が、この活動を支える大きな柱の一つです。皆さん一人一人が応援してくれるからこそ、この活動が実現できていることを一人でも多くの子どもたちとその家族に伝えていきたいと思います。
写真: André Hirtz

【2024年11月10日(日) アフガニスタン・カブール】

カブールの北部にあるバグラーン州から戻りました。昨日、バグラーン州に属するある村を訪れました。片親家庭に優先して鶏を分配した村(合計60村)の一つです。ドイツ国際平和村が今年開始した現地プロジェクトである「養鶏プロジェクト」の様子を見に行きました。

興味深かったのは、25才の女性との会話です。約2年前、彼女の夫は事故で亡くなり、4人の子どもたちと彼女の母親と生活しています。食事は、卵とお茶です。そのお茶には時々しか砂糖を入れることができません。現在5才の双子は、頭部の真菌感染症を抱えています。治療を受けさせたいのですが、最も近いヘルスセンターでさえ、車で2時間かかります。そこでは診察は無料ですが、タクシーと薬に金銭の負担がかかります。子どもたちや彼女が重度のケガを負ってしまった場合はどうするのか尋ねてみたところ、「その場合、私たちは死んでしまうでしょう」と彼女は答えました。

【2024年11月8日(金) アフガニスタン・カブール】

今日は、多くの「かつての子どもたち」に会いました。その中には、10年以上も前にドイツでの治療を受けていた子どもたちもいます。多くは重度の泌尿器系疾患を抱えていました。そのうちの一人がモハマッドです。子どもの頃、治療のためドイツに2回滞在していました。2002年に治療を終え、帰国したのち、ドイツ国際平和村の援助飛行の度に、彼に必要なストーマ装具を受け取るためカブールまでやってきます。

すっかり成人した彼は、自分の力で人生を切り開いてきました。学校に行っていた頃、級友たちがストーマ袋を見て笑った時、彼も笑いました。学校も大学でも良い成績を修めました。水力工学者として働き、新しい家庭も持ちました。彼は振返ってみて、「支援を受けていなかったら、私の人生は違っていたかもしれない」と確信しています。

【2024年11月7日(水) アフガニスタン・カブール】

家族とのお別れです。ドイツ国際平和村は、アフガニスタンの子どもたち89人を治療のため、ドイツに受け入れます。子どもたちにとって家族との別れはやはりつらく、涙も流れてしまいます。年齢が上の子どもたちが小さな子どもたちを慰めています。子どもたちが、互いをおもいやり、社会性や共感性にあふれていることに感動せずにはいられません。

【2024年11月6日(水) ドイツ・デュッセルドルフ】

デュッセルドルフ空港で最後の集合写真撮影!

子どもたちの生活する施設からデュッセルドルフ空港までの移動は、オーバーハウゼン交通社が協力してくれました。

ドイツ国際平和村が今回チャーターした飛行機にはなんと書いてあるでしょうか?!

【2024年11月6日(水) アフガニスタン・カブール】

現在ドイツでは、アフガニスタンへの帰国便に乗るため、子どもたちが準備しています。その帰国便は、明日カブールに到着します。そして、その飛行機にドイツでの治療を必要としている子どもたちが乗り込みます。治療を必要としている子どもたちはまだまだたくさんいますが、ドイツ全体の医療業界を取り巻く環境の変化により、無償治療の件数は減ってきています。そのため、1年前から、アフガニスタンの私立病院と協力し、子どもたちの手術を現地で実施しています。

ドイツから現地入りしたシュタイネン-ペルシュケ医師とアフガニスタンの医師が協力して、本日、ある小さな女の子の手術を実施しました。この女の子は、左大腿部に重度の骨髄炎を抱えています。感染は大腿部の骨全体まで広がり、彼女の体力を奪っていました。彼女は7歳ですが、体重は15㎏しかありません。手術をしていなければ、死亡していたかもしれません。手術は複雑で時間がかかり、15㎝ほどの腐骨片を取り除きました。この手術が成功したかどうかは現時点ではわかりませんが、ドイツ国際平和村のこの現地手術プロジェクトの一環で、今年7月初頭に手術を受けたある男の子が、今日再びクリケットをしている様子を見ました。彼女も同様に無事に治癒しますように。

【2024年11月6日(水) ドイツ・オーバーハウゼン】
2024年11月6日(水)、治療を終えた子どもたちがそれぞれの母国へ帰国します。ドイツ滞在中、たくさんの子どもたちと知り合い、治療に励み、成長した子どもたち。子どもたちは、無事治療を終え、もうすぐ家族に会えます。バスに乗って空港へ移動する前に、整形用具の最終確認をします。嬉しくてしょうがない子どもたちの笑顔が写真を通して、皆さんに伝わりますように!

【2024年11月4日(月) アフガニスタン・カブール】
今までにもドイツでは想像しない方法で子どもたちの傷の手当てをする様子を目にしてきましたが、今回も驚いたことがありました。負傷した箇所を大きな葉っぱで覆っている子どもが面会にやってきました。この葉っぱは、薬草の広葉オオバコです。この植物は感染症を緩和することで知られています。残念なことに、この子の感染症はすでに進行しているため、ドイツでの治療が必要です。

【2024年11月3日(日) アフガニスタン・カブール】
11月2日(土)、アフガニスタン・カブールに到着しました。到着後、援助飛行に関する打合せをしているときに、急に大きな爆音が響きました。ガスの保管施設で爆発があったのです。

今日は、以前平和村で治療を受けた子どもたちとの再会がありました。さらに、カブールで進めている手術プロジェクトを通して、治療を受ける予定の子どもたちと面会をしました。

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