「現地の人々は、子どもたちの帰国を心から喜びました。」

アフガニスタン・カブール : 「現地の人々は、子どもたちの帰国を心から喜びました。」

今回、ドイツで治療を受けて、母国アフガニスタンへ帰国する子どもたちは、

52人いました。今回、子どもたちは、チャーター機ではなく、路線便を利用して、母国アフガニスタンへと帰国しました。路線便のため、イスタンブールでの乗継ぎの際、52人の子どもたちとスタッフは、航空会社の都合で、何度もゲートを行き来しなければなりませんでした。その上、アフガニスタンに送る予定の医薬品が、乗継便に間に合わないという事態も起きてしまいました。76回目となるアフガニスタンへの援助飛行で、今回はじめて、チャーター便を使用しました。しかし、ドイツ国際平和村のスタッフは、長年の経験や強い意思を持ち、時にはユーモアも交えて、空港での様々なやり取りをクリアすることができました。

「私たちが52人の子どもたちを連れて、ゲートを行き来する姿は、空港にいる人々の関心を得たと思います。」そう語ったのは、今回母国へ帰国する子どもたちに付き添ったドイツ国際平和村職員マライケ・ヤンゼンとケビン・ダ-ルブルフです。このように空港内を行き来している間、ドイツ国際平和村の子どもたちは、友だちと手をつないで、2列にきちんと並んで移動していました。この子どもたちには、さらに5人の付き添いスタッフもついていました。「何度もゲートを行き来しましたが、子どもたちにとっては、時間潰しのプログラムの1つになっていたようです。」子どもたちが無事カブールに到着したのは、ドイツ国際平和村を出発してから20時間後のことでした。

帰国した子どもたちがアフガニスタンの首都カブールに到着した後も、重要な仕事がいくつもありました。その中で、治療を終え、子どもたちの帰国を待っていた幸せいっぱいの家族から、現地の状況について話を聞く機会もありました。残念なことに、ヒンドゥクシュ地方の状況はテロの脅威が増し、とても不安な日々を過ごしているとのことでした。この国の人々は、タリバンや過激派組織イスラム国によるテロから恐怖、怪我、悲哀を耐えしのばなければいけません。

「大変緊迫した不安定な現状で暴威的な日常がベールで包まれている、なんともいえない雰囲気を感じました。」とドイツ国際平和村スタッフは報告しています。現地入りしたスタッフたちは、アフガニスタンの人々の大変な状況やドイツでの治療は現地でとても必要とされていて、そのためには協力病院を探していかなければいけないという問題を目の当たりにしました。アフガニスタンでは、停電や水の供給が一定でないことは日常茶飯事です。それに加え、カブールにあるドイツ大使館はいまだに復旧していません。

今回、ドイツ大使館がテロ被害を受け、重症の怪我や病気を抱えた子どもたちがドイツで治療を受けるために必要なビザを発給することができませんでした。そのため、今回ドイツへ新しい子どもたちを連れてくることができず、ドイツ国際平和村職員はとても心を痛めています。今回、援助飛行で、ドイツ国際平和村のスタッフが現地入りするという情報は公にしていませんでしたが、それでも面会のために250人以上もの子どもたちとその家族がカブールの事務所前に集まっていたのです。「多くの子どもたちは、重症の骨髄炎を患っています。2018年2月の援助飛行用に登録はしましたが、現在のドイツ大使館の状況から、ドイツで治療が受けられるという確定を伝えることはできませんでした。」とドイツ国際平和村副代表で、今回カブール入りしたケビン・ダールブルフは報告しています。

今回現地入りしたスタッフたちは、カブールの現在の非常事態や停電や水が配給されないという点で、特に仕事面で影響を受けることはありませんでした。「カブール滞在中、それらはまったく気になりませんでした。」とマライケ・ヤンゼンも伝えます。「私たちの集中力は、子どもたちのためだけに向けられていました。アフガニスタンには、ドイツ国際平和村の援助を必要としている子どもたちがたくさんいます。現地パートナーにとっても、今回は通常とは違う援助飛行でしたが、それでも子どもたちが治療を終え、無事母国へ帰国することができたことに喜んでいます。」

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