タジキスタンへ現地入りしたスタッフからの報告

タジキスタン現地視察 ~現地からの報告~

ドイツ国際平和村スタッフのクラウディア・ペップミュラーが治療を終えた子ども4人に同行し、タジキスタンへ向かいました。下記、タジキスタンからの報告です。

【2026年9月26日(土) タジキスタン・ジリクル】
昨年、タジキスタンを訪れた際に、ジリクル市である女性とその家族と知り合いました。昨年あった時には、彼女の父親に腫瘍が見つかったと話していました。この家族には、15歳になる要介護の男の子がいます。この子は、自力で歩行することができず、常にベットに横たわっています。

1年後の今日、この家族に再び会いに行きました。

父親は、首都ドゥシャンベで数回の手術を受けた後、化学療法も行いました。体力がだいぶ落ちているように見え、父親のいるドゥシャンベに引っ越そうかも考えました。けれど、今の家を保持し、ジリクル市に残ることにしたそうです。父親は、現在ジリクル市に戻っています。この女性は、看護師でもあり、ジリクル市で働きながら、寝たきりの兄弟の世話をしています。「すべてを一人ですることは、不可能です」彼女の姉妹も同じジリクル市に住んでいて、弟の介護は交代で行い、日々の生活を助け合って生きています。大変の状況下でも、この家族に笑顔が絶えません。

すべての問題を解決できるわけではないけれど、共に、それを乗り越えようと努力する家族。今回の再会で、私たちの心に残った家族の姿です。

【2026年9月24日(木) タジキスタン・ボクタール】
現在、気温36度。かなり暑い気温ですが、現地の人々は夏の暑さより10度低く、過ごしやすいといいます。ボクタール市(かつてのクルガン・テュベ)は、タジキスタン南部に位置する大都市です。ドイツ国際平和村はこの地域でも食糧支援物資を配布しました。

たくさんの家族たちが集まる中に、15歳のサルニゴールがいます。彼女は、3年前まで問題なく歩行ができていました。彼女の背骨は、重度の側弯症で曲がってしまい、今では自分で歩くこともできません。この日、サルニゴール自身、どうしてもこの食糧支援の配布に参加したかったため、母親がこの会場につれてきていました。家族は長い間、どこに相談すればいいかわかず、タジキスタンでは、側弯症は治せないと聞き、どうしようもなく過ごしていました。

サルニゴールには、10歳の妹シュクロナがいると母親が話してくれました。今日は一緒に来ていませんが、彼女にも明らかに初期の側弯症の兆候が見られるようです。そのような話を聞いたドイツ国際平和村のタジキスタン現地パートナーが妹が無償で検査を受けられるように、家族に検査が受けられる場所を教えていました。

シュクロナの症状が、今後どうなるかはわかりませんが、少なくとも、家族はどこへ相談すれば良いかを知ることができました。これこそ、連帯感が生み出す、支援なのだと思います。

誰かが困っているとき、それに耳を傾け、一緒に解決策を探す。ドイツ国際平和村の現地プロジェクト活動の中でも、特に大切な瞬間に立ち会うことができました。

【2026年9月23日(水)タジキスタン・クリャーブ】
2部屋からなるアパートに12歳の男の子と両親、兄弟が住んでいます。収入がなく、この家族は家賃を支払うことができません。ありがたいことに、叔父が様々なサポートをしてくれています。12歳の男の子は、常に介護を要しており、彼が使用するおむつや医薬品などで、毎月200ユーロ(約35,000円ほど)の費用がかかります。政府からの援助はありますが、介護にかかる費用をほんの少しだけ負担してくれるぐらいです。

家族の父親は、事故にあい、現在仕事ができる状態ではありません。手術を必要とするケガを負っていますが、費用が高く、治療を受けられていません。私たちの訪問中も隣の部屋で横になっていました。このまま治療を受けられないと、さらなる影響がでることが予想でき、家族も不安そうにしています。このような状況なので、家族には収入がまったくありません。

この家族へもドイツ国際平和村は食糧物資を配布しています。食糧でこの家族の問題がすべて解決できるわけではありません。それでも、子どもたちの空腹を満たせることを母親はとても喜んでいました。この食糧物資支援が今後も続けられるよう、皆様からのご協力をお願い申し上げます。

【2026年9月22日(火) タジキスタン・クリャーブ】
昨日、バダフシャン州を離れ、9時間以上かけて、クリャーブに到着しました。今日は、タジキスタンで行っている「子どもたちへの支援プロジェクト」に参加しているある家族をたずねました。

この家族には、母親と兄弟姉妹と小さなアパートで生活する18歳の男の子がいます。父親は、一緒に住んでいません。母親は、僅かな収入のもと、子どもたちを一人で育てています。18歳の男の子は、運動機能障害があり、寝たきりの生活を余儀なくされ、常に床に横になり、天井をみつめる毎日です。彼への介護だけでなく、おむつや、医薬品など、金銭的な負担もこの家族に大きくのしかかります。

この家族が住む小さなアパートには、冷暖房の設備がないため、冬はかなり寒く、夏には40度以上の暑さになります。プロジェクトを実施しているカリマスさんと彼女の仲間たちは、この男の子に付き添い、家族へのアドバイスを行っています。ドイツ国際平和村はこの家族へ食糧物資を配布しました。ドイツには、食糧支援を通じて、自分たちへの支援を届けてくれる人々がいると知った母親は、涙を流し、感謝を伝えていました。男の子の妹は、とても自然に、愛情を込めて兄の頭を撫でながら、私たちに兄の存在を気づいてもらえるよう気遣っています。妹のこのしぐさから、厳しい状況下でも家族が助け合っていることが受け取れ、ドイツからの支援を本当に必要としている家族に届けられたという実感を得ることができました。

【2026年9月21日(月)タジキスタン・バダフシャン州】
サボハットの妹は生後わずか7ヶ月です。彼女の母親は、出産した直後に亡くなりました。その当時、父親は海外で働いていました。ある日突然、この家族はこれからどうなるのか、わからない状況になりました。祖母は重度の障害があり、介護が必要な息子の世話をしているため、赤ちゃんの面倒を見る余裕がありません。

このような状況を知った現地の支援団体は、赤ちゃんを引き取り、家族の負担の軽減を検討しました。しかし、8歳のサボハットは妹を手放したくないと強く訴えます。「妹には、私のそばにいてほしいの!」と。

この家族が小さな娘をどれほど愛情を込めて育てているかを目の当たりにしました。しかしながら、サボハットのような8歳の女の子が、このような状況のもと、こんなに大きな責任を負うことへの負担も忘れてはいけません。

ドイツ国際平和村は、この地域で食糧支援物資を配布しています。サボハットの家族もこの食糧物資を受け取りにきていました。

【2026年9月19日(土) タジキスタン・ドゥシャンベ】
9月19日(土)真夜中に、治療を終え、ようやく家族のもとへ戻れた4人の子どもたちと共にドゥシャンベの空港に到着しました。
空港では、母親、父親、兄弟姉妹、叔母、叔父、いとこたちが待っていました。真夜中の到着でしたが、再会の喜びは計り知れないほどの大きさで、抱き合い、キスを交わし、笑い声が絶えない時間となりました。写真の笑顔からも皆さんにその様子が少しでも伝わっていると思います。

特に感動したことは、ちょうど1年前に帰国したタジキスタンの女の子のことです。彼女は、ドイツからの帰国後も集中的な医療ケアを受けています。自分では空港に来ることができないので、彼女の叔母が、ドイツから届けた命に関わる薬を受け取りにきてくれたのです。多くの子どもたちにとって、医療支援は帰国で終わるわけではありません。ドイツ国際平和村は、数十年にわたり、母国でのアフターケアを、必要な医薬品や医療用具の提供を通じて支援してきました。

子どもたちを家族に引き渡す作業や薬が必要な子どもには薬を渡す作業がひと段落し、現在はバダフシャンという地域へ移動しています。首都からは何時間もかかる距離です。そこでは、食糧支援を配布する予定になっています。

Schreibe einen Kommentar

Deine E-Mail-Adresse wird nicht veröffentlicht. Erforderliche Felder sind mit * markiert