
アフガニスタン、シリア、イラク北部クルディスタン地域、レバノンへの緊急支援
現在、ドイツ国際平和村が長年にわたり医療支援を提供してきた地域で紛争が再発し、一般の市民、特に子どもたちが影響を受けています。
被害を受けている多くの子どもたちにとって、十分な食料、医療、そして安全を迅速に確保できるかどうかは重要です。子どもたちは、大勢の人々で溢れかえった体育館にひかれたマットレスの上で眠っています。また、毛布で自身を覆って屋外で夜を過ごす家族もいます。多くの子どもたちは、明日、食べ物が手に入るかどうかもわからない状況です。
国際社会の注目はそれぞれの紛争の大枠に向けられがちですが、子どもたちの生活状況は劇的に悪化しています。そのため、2026年初頭から、ドイツ国際平和村は危機的状況にあるアフガニスタン、シリア、イラク北部クルディスタン地域、レバノンの子どもたちやその家族に、緊急支援を行ってきました。具体的には、食糧物資支援や医療供給提供です。
アフガニスタン:パキスタンとの軍事衝突、帰還難民、食糧価格の高騰
アフガニスタンでは、過酷な状況がさらに悪化しています。パキスタンとアフガニスタンの間の軍事的な緊張の高まりにより、特に国境地域で新たな避難民の移動が生じています。多くの家族が、自身の家屋やキャンプ内の仮設住居を離れ、国内避難しなければならない状況です。ここ数ヶ月、パキスタンからアフガニスタンへ帰還した人々も、深刻な影響を受けています。彼らの多くは、帰還したアフガニスタン国内での新たな生活を築くのに苦労をしていました。そのような状況の中、今回の国境地域での戦闘により、数多くの家族が再び避難を余儀なくされています。

同時に、物資の流通と供給が悪化しています。パキスタンやイランを経由してアフガニスタンに入る交易路は、アフガニスタンにとって最も重要な流通ルートです。パキスタンとアフガニスタン間の軍事的な緊張の高まりや、イランでの戦争により、これらの輸送ルートは現在、大幅に制限されています。ガソリンなどの燃料やその他の生活必需品の価格は急騰しています。お米のような主食も、ほとんどの家庭が手が出ないほど高騰しています。
そのような状況を見て、ドイツ国際平和村は、現地パートナー団体であるアフガニスタン赤新月社と共に、困窮している家族に食糧物資を届けています。また、現地の医療施設に必要な医薬品や昨年11月に活動開始したMER(移動式クリニック)を通して、必要な医療物資の支援も準備しています。
今年1月、ドイツ国際平和村はアフガニスタン赤新月社と協力し、特に危険にさらされている家族をすでに支援していました。ヘラートのマラストゥーン(「平和のための共同体」 赤新月社が運営する片親家庭のための施設)にも、そこで暮らす子どもたちのための医薬品を資金援助しました。この時期、ヘラート州とファラー州で洪水災害が発生しました。その際もドイツ国際平和村は、被災した家族に緊急食糧支援を行いました。援助物資は現地で購入され、アフガニスタン赤新月社を通じて配布されました。
シリアとイラク北部/クルディスタン地域:難民の子どもたちへの支援
シリア北部にも、紛争や政治情勢の変化によって追いやられた多くの家族が今もなお暮らしています。今年初めに再び暫定政府の治安部隊とクルド人主体の組織の衝突が激化したため、アレッポ地域から多くの家族が避難を余儀なくされました。その一部は当初、アフリン市に避難しました。イラク・クルディスタンを拠点とする現地パートナー団体「Barzani Charity Foundation」を通じて、シリア側で、避難した家族、特に子どもたちへの迅速な緊急支援を行いました。ドイツ国際平和村の資金援助により、食料品、衣類、その他の日用品など、緊急に必要な支援物資が調達されました。その数日後、シリア北部の地域で情勢が再び悪化しました。カミシュリ市およびその周辺地域では、Barzani Charity Foundationとクルド赤新月社が協力し、避難所や受け入れセンターに滞在する新たに避難してきた家族に向けて、食料品、ベビーフード、医療支援を提供しました。


レバノン:子どもたちと家族に温かい食事を提供
レバノンの現在の戦況により、再び数十万人が避難を余儀なくされています。最新の推計によると、国内で避難生活を強いられている人は現在約100万人にもなります。避難民のうち、特に大きな割合を占めているのが子どもたちです。ドイツ国際平和村が協力しているレバノンの現地パートナー団体「Thimar」によると、緊急避難所の数が不足しているため、現在20万人以上の人々が仮設の住居や路上での生活を余儀なくされています。その中には、子ども連れの家族も数多く含まれています。そのため、ドイツ国際平和村は、現地パートナー団体に、避難民の家族への食料支援のために必要な資金の提供を約束しました。温かい食事の配布は、2台の移動式フードトラックを通じて行われています。これらのトラックは、2024年12月にノルトライン=ヴェストファーレン州の支援も得て、活動開始となりました。現在、この2台のトラックは、できるだけ多くの子どもたちに温かい食事を提供するため、早朝から深夜まで稼働しています。
現地のパートナー団体と共に支援活動
全ての援助活動は、活動地域に実際に居住するスタッフを擁する現地のパートナー団体と共に実施しています。現場との連携により、ドイツ国際平和村は新たに発生する危機的状況に迅速に対応し、多くの場合、数日以内に支援を開始することができます。ドイツ国際平和村は、食料品、医薬品、その他の救援物資の調達資金を提供しており、これらは原則として現地で購入されます。これにより、既存のインフラを活用し、地元の市場を支援し、被災地域の雇用を確保することができます。救援物資の配布は、その後、現地の各パートナー団体によって行われます。
援助活動には、支援・協力が必要です。
「これほど短期間のうちに、複数の危機的状況にある地域で同時に子どもたちへの緊急支援を行わなければならなかったことは、これまで一度もありませんでした」と、ドイツ国際平和村の代表であるビルギット・シュティフターは強調します。そのため、複数地域での並行的な支援活動によって、今年の最初の数か月だけで、緊急支援、食糧物資支援、医療支援に、多額の資金が投入され、今後の活動のための財政的課題が残ります。加えて、現地での医療的支援、例えば現地手術プロジェクトも進めていきます。そのための資金確保は必須であり、ドイツ国際平和村の課題です。
60年近くにわたる子どもたちへの支援
1967年の団体設立以降、ドイツ国際平和村は紛争や危機的状況にある子どもたちのために活動してきました。紛争の犠牲者は常に子どもたちであるという現実が、今日でも繰り返し見られます。紛争が激化すると、子どもたちは真っ先に、住む場所、安全、そして将来への希望を失ってしまいます。そのため、ドイツ国際平和村は現地パートナー団体と協力し、今後も子どもたちとその家族の未来を守るため、援助活動を継続していきます。
写真: André Hirtz, Jan Jessen, FRIEDENSDORF INTERNATIONAL

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