アフガニスタンへ現地入りしたスタッフからの報告

アフガニスタン援助飛行準備 ~現地からの報告~

2025年11月2日(日)より、ドイツ国際平和村スタッフが援助飛行と現地手術プロジェクトの準備でアフガニスタンに滞在しています。以下、現地入りスタッフからの報告です。

【2025年11月9日(木)アフガニスタン・ヘラート州】

昨日(11月8日)、アフガニスタン・ヘラート州ととイランの国境にある町、エスラーム・カラに、ドイツ国際平和村が資金援助したMER(移動式クリニック)が届きました。

毎日、ここの国境検問所を通って、何百人ものアフガニスタンの人々が帰還しています。その多くの人々は、食べ物も水もなしに何日も移動していました。特に子どもたちの状況が深刻です。

新しいMER(移動式クリニック)を見た家族が子どもを診察してもらうため、続々とやってきました。この支援の重要さを認識した瞬間でした。

今後、この移動式クリニックは、この地域だけでなく、災害地域や遠隔地の村々で、基本的な医療を提供していきます。

【2025年11月6日(木) アフガニスタン・カブール】
カブールでは、この日、子どもたちが家族と別れ、チャーター機が到着する空港へと出発しました。ドイツに到着したら、適切な治療を受けられます。同時に、治療を終えた子どもたちが数か月もしくはそれ以上の治療期間を終え、家族と再会します。
現地パートナー団体「アフガニスタン赤新月社」のドアが開くと、母親や父親たちが子どもたちを抱きしめるために駆け寄りました。キラキラと輝く紙吹雪を投げて、帰国を喜ぶ家族もいました。

この活動を実現するためみ支援してくださったすべての方々に心より感謝申し上げます。

【2025年11月5日(水) アフガニスタン・カブール】

ドイツから治療を終えた子どもたちがアフガニスタンに向けて出発するころ、アフガニスタンでは治療のため渡独する子どもたちの準備が進められています。75名の子どもたちが6日(木)早朝にドイツへ向け出発します。

【2025年11月4日(火) アフガニスタン・カブール】
ドイツ国際平和村が資金援助して進めている現地手術プロジェクトがアフガニスタン・カブールの3つの病院で軌道に乗ったことを大変うれしく思います。ドイツで緊急治療が必要な76人の子供たちに加えて、泌尿器科および外傷外科の疾患を持つ177人の子どもたちがカブールの病院で手術を受けることができます。母国アフガニスタンの家族のもとで、治療を受けることができるのです。ここ数日、現地で手術を受けた子どもたちの様子を見にいきました。多くは、骨髄炎や膀胱の開腹手術を受けていました。病室には希望が満ち溢れています。両親は子どもたちの頭を優しく撫でながら励まし、安堵の息をついています。子どもたちが助からないかもしれないという心配が、深い感謝の気持ちに変わっていました。

私立病院での手術は、費用の面で、ほとんどの人が手を出せるものではありません。で多くの家族は、子どもたちの状況をさらに悪化させることさえある治療のために、借金まで抱えていました。クナール州に住む8歳のヤシンの父親もそうでした。数年前、彼は息子の骨髄炎の手術費用を工面するために、所有する財産をすべて売却しました。しかし、手術は治療よりも大きな損傷をもたらしました。再手術の費用はもうありません。父親は、ドイツ国際平和村スタッフがカブールに来ることを聞き、すぐに息子を連れて出発しました。それが彼の最後の希望だったのです。

今日、ヤシンは自信に満ちた姿で私たちの前に立っています。最初の手術は順調に終わり、医師たちは 2度目の手術を行うことを確認しました。ヤシンは人生で初めて学校に通うことができるようになりました。彼の父親はとても感動しています。何年ぶりかに、息子の将来に希望を見出したのです。ヤシンは間もなく定期的に授業を受けることができるようになるでしょう。クナールではまだ小規模な地震が発生しているため、小さな仮説の建物で授業を行っています。

地震の被災地に激しい雨が降っています。地震ですでにすべてを失った人々にとっては、さらに厳しい状況です。ヤシンの父親は農業に従事しており、1日あたり約3ドルを稼いでいます。今では収穫の大部分も失われてしまいました。それでも彼は自信を持って前向きにいます。「息子が健康になれるのだから、私たちは何でも乗り越えられる!」

【2025年11月3日(月) アフガニスタン・カブール】
今週6日(木)に渡独する予定のケガや病気を抱えた子どもたちの準備のため、アフガニスタン入りしています。2日(日)に到着し、準備を進めていましたが、真夜中に急に部屋が大きく揺れ始めました。この時点では、まだ状況が把握できておらず、サマンガン州、マザリシャリフ州、そして、バダクシャン州で多くの人が被災したという情報はその後知ることになりました。
今回の地震はマグニチュード6,3で、2000家屋が被害を受けています。現時点では、1100名以上が負傷し、その半数が子どもたちとの情報です。多くの人が今も崩壊した家屋に埋もれている可能性があります。気温は日々低下し続けています。夜は厳しい寒さとなり、多くの地域では気温が1桁台まで下がっています。被災した人々の多くは、衣食住ほぼすべてを失いました。
ドイツ国際平和村は現地への緊急支援を決定し、医薬品、包帯、医療機器を含めた「ヘルスキット」、乳児用ミルク、子供用特別食、暖かい毛布などを現地へまもなく発送します。日頃の皆様のご支援があるからこそ、今回のような迅速な判断ができました。

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