震災被害があったシリアへの緊急援助

会談後のドイツ国際平和村代表と職員(左)Barzani Charity Foundationのスタッフたち(真ん中・右)

震災被害があったシリアへの緊急援助

2023年2月6日に発生したトルコとシリアでの震災による被害で、多くの人々が悲しみに包まれています。瓦礫の下に埋まっている家族を探す様子など、現地の被害状況が、分刻みで報告されています。この大震災で、シリア北西部では、過去12年間の内戦で国内避難民となった400万人へ大きな被害が及びました。老朽化した建物は崩壊し、人々は住む場所を含めすべて失ってしまいました。子どもを連れた多くの家族たちが、氷点下の気温の中、雪降る屋外で夜を過ごしています。余震があるため、建物に戻る人は多くありません。シリアの都市アフリンでは、集落全体が揺れによって崩壊しました。シリアでの被災者への緊急救助措置は、大変困難な状況です。シリアでは、定期的な空爆によってインフラが整っておらず、救助活動がなかなか進みません。氷点下での救出作業。多くの場所で、瓦礫の中にいる生存者を素手で探しています。現地の人々の表情や現地の光景が、2022年6月にアフガニスタン東部で起きた大地震を彷彿させます。アフガニスタン東部地震では、1,400人以上が命を落としています。現在、トルコからシリアへの国連援助輸送は中断されています。道路が崩壊しているためロジスティック上の問題があるからです。

ドイツ国際平和村のイラク現地パートナー団体であるBarzani Charity Foundation(バルザニ慈善財団)から、ドイツ国際平和村へ隣国シリアへの支援要請がありました。地震の揺れは、イラク・クルディスタン地域の都市エルビルでも感じられました。「この信じがたい震災の状況下で、ドイツ国際平和村も現地パートナーと同じ気持ちでいます。Barzani Charity Foundationと会談し、現地では、想像を絶する状態にあることが改めて明らかになりました。多くの子どもたちが家族を失い、不安の中にいます。この特に弱い立場にある子どもたちを救わなければなりません」と代表ビルギット・シュティフターは強く伝えます。「ドイツ国際平和村は、忘れられたように、誰の援助も届かないような場所にいる人々への支援にこだわってきました。今まさに支援を必要としている人々へ援助を届けるべきです」Barzani Charity Foundationは、隣国シリアのクルド赤新月社と何年も協力関係を築いてきました。すべてのボランティアスタッフは災害援助の訓練を受けています。ドイツ国際平和村は、Barzani Charity Foundationが、すぐに援助できる体制でいることを理解しています。現地パートナー団体が基本的な食料、暖かい服装、毛布などを震災で被害を受けた人々への緊急対応として準備できるよう、資金援助の実施を即座に行うことにしました。

「今は毎秒が大切なときです。1秒1秒が子ども、そして家族の命をおびやかしています。」とシュティフターは強調します。「だからこそ、支援要請に対する答えを迅速に判断しました。国境や政治的見解を超えて団結しなければなりません。人間の命にかかわることなのです。」

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