2022年4月発行 ドイツ国際平和村レポート 特集記事

アフガニスタンの空腹に耐える人々へ食糧物資支援

2021年12月13日、アフガニスタンの首都カブール。アフガニスタン赤新月社の屋外に、女性、男性、そして子どもたちが集まっています。ドイツ国際平和村は、現地パートナー団体である赤新月社と協力して、アフガニスタンで食糧物資を配布しました。事前に登録された家族それぞれが、合計120㎏の食糧セットを受け取りました。この食糧セットの内容は、お米、小麦粉、乾燥豆類などです。ある母親は、この食糧品の量を見て、驚きとともに喜びに溢れていました。これらの物資で、2人の子どもたちを少なくとも1か月は養うことができます。運ぶのを手伝うために一緒にやってきた子どもたちは、目を輝かせて母親の手をつかみました。受け取りの順番がこの家族に回ってきたとき、大きな手押し車に食糧が積まれました。母親は、現地入りしたドイツ国際平和村スタッフの耳元で『この支援のおかげで、なんとか2か月過ごせると思う。ありがとう』とささやきました。

この2021年12月に実施した支援は、ドイツ国際平和村のアフガニスタンの人々への第1回目の食糧物資支援でした。2021年の夏以降、この国を取り巻く状況は日に日にひどくなっています。2021年末、ドイツのメディアは、アフガニスタン人道危機が最悪の状態になっていると報道しました。それ以降も、状況は改善せず、悪化の一途をたどっています。2022年初めに、WHOは、アフガニスタン国民の半数以上が非常な飢餓に苦しんでいると報告しました。ちょうどそのころ、第2回目の食糧物資支援を開始しました。2回目は、4000セットを配布しました。1回目は2000セットだったので、二倍の数の家族に支援を届けることができました。

しかし、この国の展望は気がかりです。WHOは、2022年中に、97%の人々が貧困に陥ると報告しました。「アフガニスタンの多くの人々にとって、生きるか死ぬかの瀬戸際にいる状況です。現地でたくさんの子どもたちに出会いましたが、彼らの親は、仕事ができないか、仕事があっても報酬を得ていません。この状況下で最も苦しんでいるのは子どもたちです。第1回目と2回目の食糧支援で、約42,000人の人々を支援でき、多くの子どもたちが食糧を手にしました。」と1回目の配布の際に現地入りしたクラウディア・ペップミュラーが語ります。1回目の配布は、首都カブールで実施し、2回目は、ラグマーン州、カピサ州、パクティア州、ホースト州で緊急に必要としている家族に食糧物資を配布できました。飢餓は、アフガニスタン全土に広がっています。

配布された食糧は、アフガニスタン隣国とアフガニスタン国内にて調達されました。これらの食糧セットは、ドイツ国際平和村がサポートしている赤新月社のプロジェクト「マラストゥーン―平和のための共同体」にも配布をすることができました。「マラストゥーン―平和のための共同体」では、シングルマザーと子どもたちや障がいをもった人々、それに身寄りのない人々のために「家」を提供しています。アフガニスタンで生きていくには困難がありますが、このプロジェクトによって彼らは安心して過ごすことができるのです。

2021年夏の政権交代以前は、アフガニスタンの国家予算は75%の外資に頼っていましたが、この資金は現在ありません。打撃を受けているのは、以前から困窮状態にある人々だけでなく、飢えと絶望はアフガニスタン社会の中級層にも広がっています。食料品の価格は急騰し、人々は購入することができず空腹を抱えています。加えて、冬の寒さが追い打ちをかけました。ガスの価格も上昇し、人々は支払うことができません。人々は、可燃性のものであれば、それらを燃やし、暖を取っています。可燃物にはプラスティックが多く、有毒ガスが黒い煙となってカブール市を覆っています。「人々は、コロナ感染予防のためにマスクを着用しているのではなく、有毒ガスを防ぐために着用しています。」とペップミュラーは説明します。

医療供給もままなりません。ガスが高価格のため、病院が機能できない状況です。個人クリニックや公立の病院も、治療中の子どもたちの生存率が激減していると報告しています。薬も医療品も不足し、通院する子どもたちへの手当てもできません。」とドイツ国際平和村スタッフは付け加えます。そこで、ドイツ国際平和村は緊急医療支援セットを2セット分資金援助し、現地に届けました。医薬品、包帯類に加え、医療物資が含まれ、3か月間、約2万人の人々に医療供給できることになります。これからどれくらい、この国の人々は苦しまなければならないのでしょうか?ドイツ国際平和村は心配しながら状況を見ています。アフガニスタンの未来にはまだ懸念事項が残ります。

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