タジキスタン現地視察を終えて

24年間続くタジキスタンへの援助

ドイツ国際平和村スタッフ2人が、7日間のタジキスタン現地視察を終え、ドイツへ戻りました。

ケガや病気を抱えた子どもたちとの面会も行い、また、医療インフラを整えるための現地プロジェクト活動の視察も行いました。ドイツ国際平和村は、タジキスタンの現地プロジェクト活動として、ここ最近では、理学療法を行うリハビリ室の資金援助をしました。

なぜドイツ国際平和村は、長期にわたってタジキスタンを支援しているのでしょうか。この国は、大変美しい景観がある一方で、様々な問題も抱えています。貧困、劣悪な医療状況。タジキスタンの地方に住むケガや病気を抱えた多くの子どもたちは、必要とされる十分な医療を受ける機会がありません。タジキスタンへの援助は1994年に開始しましたが、今もなお支援を必要としている危機的状況にある国です。

ドイツ国際平和村のスタッフが今回現地入りした際も、現地パートナーは準備を念入りに行ってくれていました。その結果、200人を超える子どもたちと面会をすることができました。何人かの子どもたちは、ドイツで治療を受けるために、8月の援助飛行にて渡独します。面会は、首都ドゥシャンベだけでなく、地方都市のクリャーブ、クルガンテッパ、スグドでも行われました。現地入りしたドイツ国際平和村のスタッフは、地方都市訪問を通して、タジキスタンの現状をみることができました。特に、ウズベキスタン国境近くのスグドでは、やけどを負った子どもたちを多く見かけました。地方都市を少し離れると電気が通っていないので、人々は地面に穴を掘って焚いた火を使って、食事の準備をします。やけどを負った子どもたちの多くは、その穴に落ちてやけどを負ってしまうのです。

タジキスタンは、旧ソビエト連邦国下にあった国の中でも、最も貧しい国のひとつとしてあげられます。この国の貧困は今も偏在しています。人々は狭い部屋で、子どもたちと一緒に生活しています。子どもが結婚すると、パートナーと子どもが、その住居に加わります。ドイツ国際平和村のスタッフの報告によると、タジキスタンの家庭の平均収入は、40ユーロから80ユーロです。ドイツでは、1キロの牛肉の購入に4ユーロでは足りませんが、その4ユーロはタジキスタンの一般家庭にとっては大きな財産なのです。

この旅程の最終日には首都ドゥシャンベにて、32人のかつての子どもたちに再会しました。その子どもたちは、家族とともに幸せに暮らしている様子でした。また、現在ドイツにて治療を受けている子どもたちの家族も、子どもたちの様子を聞きにスタッフに会いに来てくれました。

タジキスタンの人々がお互いを思いやり、尊重しあって生活している姿が、現地入りするたびに、とても印象に残ります。現地入りしたスタッフたちは、「人間らしさと人情で貧困に立ち向かう人々」と表現し、今回の報告をまとめました。

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