タジキスタンの困窮した家族への食糧支援

約 1200 世帯の家族に支援を届けることができました。

ドイツ国際平和村は、タジキスタン現地パートナー団体「Dechkadai Sulh Derewnja Mira(平和の村)」と協力して、タジキスタンの困窮した人々のために食糧物資支援を行いました。食糧を現地で購入し、ドゥシャンベ、クリャーブ、クルガン-チュベ、ジリクル、その他多くの地域で、片親家庭や身体能力に制限のある子どもたちを抱え困難な状況にある家庭に分配しました。

9月末、ドイツ国際平和村スタッフ、クラウディア・ペップミュラーが、今年で4年目となるこの食糧支援物資の配布に同行するため、タジキスタンに滞在しました。

ある母親ナジバは、近所の工場から出火した火事により、家が完全に焼き尽くされてしまいました。ナジバと夫、車いすを必要としている娘は、なんとか避難することができ無事でした。隣人が部屋を貸してくれて生活ができています。この助け合いの精神にも感動します。ナジバは、黒焦げになった家の焼け跡を見ながら、「多くを失いましたが、最も大切なものは守れました。それは娘です。」と言いました。

ニルファの家族の生活も苦しいです。彼女の夫は日雇いで働いていますが、日々の稼ぎにはばらつきがあり、何も得られない日もあります。ドゥシャンベ市のはずれに部屋を借り、4人の子どもとともに住んでいます。末っ子はまだ1歳になっていません。彼らが「家」と呼ぶものは、ほとんど小屋のようなもので、壁は薄く、隙間風が通り、窓のない部屋です。ここで、寝たり、食事をしたり、遊んだりします。トイレは、同じ通りに住む隣人たちと共有しています。家賃は月額100ユーロで、この家族にとってほぼ支払い不可能な金額です。ニルファと彼女の夫が食糧支援物資セットを受け取った時、明らかに彼らの安堵の様子が見受けられました。米や油、小麦粉を買うお金が足りるかどうかと心配する日々が長らく続いていましたが、その心配がなくなり、「ようやく子どもたちのために薬を購入することができます」と、安堵した様子で言いました。

ペップミュラーが今回も会った母親アジザは、3年前に初めて会ったときは、夫が出て行ってしまい、重度の身体の制限を持った子ども2人を抱えて絶望していましたが、食糧支援が彼女に新たな勇気と力を与えました。彼女は一歩一歩、立ちあがっていきました。子どもたちのために理学療法のサポートを受けられるところを探し、仕事を見つけ、新たな配偶者を見つけ、再び生きる喜びを見出していきました。「ドイツ国際平和村の支援は、私を元気づけてくれました。私たちが忘れ去られていないことを感じさせてくれました。」と笑顔で語ってくれました。

「他の町を訪問したときは、年配の女性が家を案内してくれました。キッチン付きの土壁の家屋に小さな部屋が2部屋あり、トイレは屋外にありました。」と、ペップミュラーが報告します。窓は長年壊れたままで、家族には修理費用の余裕がありません。その窓を通って、一羽の鳥が寝室の天井に巣を作りました。なぜ巣を取り除かなかったのかと尋ねると、年配の女性は静かにこう答えました。「生きているものは守られるべきだと考えています。」 彼女にとっては当然のことでした。娘とともに障害のある孫の世話をしているのと同じくらい当然のことでした。

小麦粉、米、油、砂糖、パスタ、お茶、石鹸が詰められた食糧物資セットは、このような家族たちに、あきらめない力と将来への展望を与えています。今年は約 1200 世帯の家族に支援を届けることができました。

今回の滞在中の感動的な出会いの他に、喜びにあふれた瞬間もありました。ドイツで治療の機会を得て元気になった2 人の子どもが、母国に帰ることができました。再会時の喜びは言葉では表現できないほど大きく、関係者全員にとって最高の瞬間でした。物質的な支援、また子どもたちに必要な適切な治療支援など、ドイツ国際平和村は支援を必要としている人々のためこれからも活動を続けていきます。

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