ドイツ国際平和村スタッフが、カンボジア訪問・プロジェクト視察から戻りました。
ドイツ国際平和村代表ビルギット・シュティフターと広報スタッフのクラウディア・ペップミュラーが、カンボジアでの感動的で貴重な印象にあふれた旅から戻りました。ドイツ国際平和村は、カンボジアでの活動を25年間続けており、その中でも、基礎健康診療所プロジェクトで建設された診療所が、カンボジア社会に定着していることを確認できました。
2002年、1軒目の基礎健康診療所が建設されました。人里離れた地方でも人々へ医療を届けられるよう、今日までに43軒が開所・運営しています。44軒目も計画中であり、需要は増しています。そして、いくつかの診療所は、自治体の資金を活用して、改修・拡張されています。基礎健康診療所建設プロジェクトのコンセプトが、長期的に持続可能であることの証です。「カンボジアの人々にとって、診療所が大変重要であることがわかります。」とシュティフターは言います。
長期的展望を持った医療供給
基礎健康診療所では、病気やケガの治療だけでなく、予防医療にも取り組んでいます。例えば、妊婦たちが必要な支援や対策を受けられるよう、助産師を育てる職業訓練を行っています。また、妊婦たちと分娩を終えたばかりの母親が、感染症の患者と接触しない工夫がとられています。「これは、母親と新生児の健康を安定させ、後々、新生児の健康被害を防ぐためにも役に立ちます。」とペップミュラーが説明します。
加えて、農作業中の事故などによるケガの初期治療、WHOの規定による予防接種が行われています。
「カンボジアの人々の自助努力には感銘を受けます。達成された支援が、それ以上の広がりを見せていることは大変喜ばしいことです。」とシュティフターが言います。これは、カンボジア現地パートナーであるヘング氏の尽力によるところが大きいでしょう。
目に見える変化と進歩
シュティフターとペップミュラーはカンボジア社会の変化も垣間見ることができました。プノンペンのような大都市には、投資がなされ、建設ラッシュが見受けられます。地方でも、人々の考え方に変化が見られます。「人々は、健康であることに対し、新たな意義と価値を持つようになったと思います。以前は、病気の子どもが点滴を腕に受けながらも、バイクで数キロメートルもかけて家に帰らなければならないシーンをよく見かけましたが、そのようなことは過去の風景となりました。」とシュティフターが言います。
未来への鍵は教育
カンボジアにおける現地プロジェクト活動の重点は、人々への医療供給に加え、教育の分野での活動です。現地パートナーと協力して、2軒の幼稚園プロジェクトを支援しています。そのうちの1軒には、ドイツの他の団体の協力もあります。
ドイツ国際平和村は、ベトナムとの国境近くにさらなる幼稚園の建設を資金援助しました。この幼稚園は、2025年4月に開所する予定です。幼児から就学時前の子どもたちに教育の機会を提供します。この地域では、自身が子どものときに学校に通える機会がなく、読み書きのできない大人が多いため、子どもたちへの教育の機会は重要なステップです。
明るい確信とともにドイツへ帰国
「今回のカンボジア視察訪問では、カンボジア支援が現地の人々に受け入れられ実を結んでいることをあらためて実感しました。」と、ドイツに戻ったシュティフターは、ポジティブに報告をまとめました。ドイツ国際平和村のカンボジア支援が、カンボジアの多くの人々の生活環境を長期的に改善することに寄与でき、そのことがまた今後も支援を継続するモチベーションとなっています。
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