ドイツ・ハーナウ市での非人道的な事件

ドイツ・ハーナウ市での非人道的な事件

2020年2月19日、フランクフルト郊外のハーナウという町で銃撃事件がありました。

文化背景や思想、肌の色が理由で、人々が攻撃を受けました。今回の事件は、社会の中にある憎しみという問題と暴力のおぞましい側面を再び表面化させました。

このような事件による悲しみや唖然とした気持ちが、怒りに変わってしまうことが少なからずあります。この怒りが私たちにもたらすものは何もありません。怒りは暴力的な言動を引き出し、更なる憎しみをかきたてます。

ハーナウで起きたこの事件に、私たちは委縮してはなりません。私たちは、平和に満ち、寛容で開かれた社会を目指し、共に手を取り合わなくてはなりません。民主主義の価値を守り、重要視していくことこそが、その鍵となります。

ドイツ国際平和村の平和教育部門は、平和で開かれた社会を目指し、30年以上もの間活動を続けています。そして、寛容であること、多様性の価値を人々に喚起しています。また、視野を広げ、「争いの平和的解決」について考えることを促し、そして、「全ての人々の平和な共生に誰もが寄与できる」ということを多くの人々に示していくことを活動指針としています。

今回の事件は、人種差別思想による事件と報道されていますが、実際に殺害された人々は、私たちの「外の人間」ではありません。彼らは、同じ社会の中で生きている人間なのです。そして、彼らは、他の誰かの父親、母親、兄弟、友達であり、もちろん同じ人間なのです。

写真:ウクライネ出身のAlina Shetschevaの作品。青少年平和賞「Youth4Peace」2016年の受賞者。

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