医療・教育・社会プロジェクト活動

カンボジア:
現地の人々のために。現地プロジェクト活動

カンボジアにある複数軒の基礎健康診療所、職業訓練や農業経験を積むことができる施設であるComped Home、ゴミ山で生活している子どもたちの社会プロジェクト活動の様子を、ドイツ国際平和村プロジェクト活動担当の職員ビアギット・シュティフターと代表トーマス・ヤコブスが視察・訪問しました。

ドイツ国際平和村は、ケガや病気を抱えたアフガニスタンやアンゴラをはじめとする子どもたちにドイツでの医療を提供する援助飛行活動と並んで、「危機的状況にある地域や紛争地域に暮らしている現地の人々と協力して行う現地プロジェクト活動」を行っています。現地入りした2人は、Comped Homeの活動、またその活動の一環の幼稚園の増設についてまず報告しました。

ドイツ国際平和村が資金援助をすることを決めた増設工事が完了すると、幼稚園の収容人数が54人に増え、農家の子どもたちや、集めたごみを売って生活している家族の子どもたちの受け入れも可能になります。Comped Homeでの活動は、受け入れた子どもたちの今後の成長を念頭に、継続した支援を行います。

「訓練そのものだけではなく、精神面での構築とその成長過程の記録ができるということも大変重要です」と、トーマス・ヤコブスは言います。Comped Homeの活動の中心は、視覚障がいやその他の障がいを抱えた青年たちの職業訓練プロジェクトです。障がいを抱えた青年たちにとって、自信をつけることは大切です。カンボジアでは、いまだに障がいについて偏見や差別があります。だからこそ職業訓練を通し、それに適した自信をつけるよう、教える側が道を示すことも重要です。2017年も、すでに何十人もの青年たちが、ここで職業訓練を行いました。

特に、養豚、養鶏、養殖漁業の職業訓練が上手く機能していました。たとえば養鶏を学んだ青年たちは、自身の養鶏所を建て、自身で運営・管理していくビジネスプランを立てます。青年たちは、訓練と計画を終えて、故郷に帰った後、将来家族のために生活費を稼ぐことができます。

全く異なる支援として、バッタンバンでごみ山で生活している子どもたちのためのサーカスプロジェクトがあります。この社会プロジェクト活動には、3歳から16歳までの子どもたちが35人以上参加しており、活動は子どもたちが生活している場所のすぐそばで行っています。現地入りした2人が到着すると、子どもたちが大歓迎してくれました。子どもたちは、サーカスプロジェクトを通して練習しているアクロバティックな演技を大変誇らしげに、そして嬉しそうに披露していました。本物のサーカス団のように、演奏とともに芸術的な演技でした。このプロジェクトは、ドイツの「Thüringisch-Kambodschanischen Gesellschaft e.V.」という団体と共同支援しています。

現地で継続的に取り組んでいる活動として、医療支援を行う基礎健康診療所プロジェクトがあります。ドイツ国際平和村は、現地パートナーと協同してこのプロジェクトを行っており、ドイツ国際平和村は何年も建設費用の資金援助を行ってきました。現在、30軒以上もの基礎健康診療所があります。この度、現地入りした2人は、現地の人々とともにトボンクムン地区に建設する32件目の基礎健康診療所の起工式を行いました。都市から離れた地域に建設しているこれらの診療所が、効率よく機能していることも、今回の視察で確認することができました。例えば、今年の2月に開所したベトナム国境近くの基礎健康診療所には、もうすでに何千人もの人々がこの診療所を訪れ、1千人以上の子どもたちが治療を受けました。350件の妊婦検診を行い、数十件の分娩もありました。

ドイツ国際平和村は、新設支援を含める基礎健康診療所プロジェクトを2018年も引き続き行っていきます。この活動が人々のためになり、持続的に活動できるものであることは、ドイツ国際平和村が1967年の設立当初に行ったベトナムでの診療所支援活動でも見受けられます。この活動で、ベトナムでは100軒以上もの診療所を建設しました。現在、これらの診療所は、ドイツ国際平和村の資金援助を受けることなく、ベトナムの人々に基礎医療を提供しています。

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